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Ken最悪の日(その3)☆ [歴史]

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我が家は、外へ出かけるのが好きで、お休みはどこかへ遊びに出かけたり旅行へも良く行ってました。
でも、Kenを飼う様になってからは、パッタリ出かける事を控える様に・・・・
犬連れで、遊べる所や泊まれる所があまりなかったから。

今は、ペット社会と言われるくらい、ペットを家族として一緒に生活している人が多くなり、ペットを巻き込んだビジネスがされる様になったお陰で、ペットと一緒に泊まったり食事が出来る様になりましたが、Kenを飼い始めた頃はまだまだペット同伴OKの施設は少なかったですから、旅行なんてできませんでした。

でも、ペットホテルはあったのでKenを預ける事は出来る環境にはあったのですが・・・・
Kenは、「預ける」と言う事が出来なかったのです。
その話については、後日お話をしたいと思います。


さて、良く旅行へ行っていた私達が突然出かけなくなると、やはりどこかでストレスになるものです。
我慢出来なくなり、犬同伴OKで宿泊場所の環境が犬にも適しているか、東京からの所要時間等を色々考え探し続け、一軒見付けたんです。
Kenは車酔いするので、あまり遠くへは行けずKenとの初めての旅行は「八ヶ岳」へ行きました。
そこは、お部屋があまり広くはありませんでしたが、シンプルで食事もまあまあ。
取り敢えず、不平不満なく旅することが出来ました。

そして、翌年も色々探しましたがあまり良い所が見つからず、最終的には同じ所でも慣れているというメリットがあるからということで、2年連続で同じ所へ行く事に。

その頃、娘が部活で休みがお盆の時期しかなく、娘の休みに合わせて旅行へ行く事にしたのですが、夏のお盆の頃というのは、台風が来る時期でもあります。
わりと晴れ女と晴れ男が揃っているのですが、二回目の旅行の時は台風が接近していて、帰りの日が台風に合いそうな感じでした。
そして思っていた通り、帰る日の前の晩から雨が降り始めた。

翌日は、この雨では遊べそうもないので、まっすぐ東京へ帰る事にしていましたが。Kenのトイレだけは済ませておかなくてはいけないので、雨の様子を見て散歩へ行く事にしていました。
運良く、明け方から雨が弱くなり止み間もあったりしたので、その止み間を狙ってパパとKenの散歩に出かけました。
ペンションに泊まっていた方々は、皆さん同じ事を考えていたようで玄関へ行くと、犬を抱いた飼い主が沢山出入りしていました。

「皆、同じ事を考えているのね。」なんて話ながら、Kenを散歩させていると・・・・

ガサガサ。

何か音がします。

ガサガサ、ガサガサガサ・・・・

道路脇の草むらから音がします。

ガサガサガサ・・・

気のせいか、その音が近づいて来ている様な・・・・

ガサガサガサガサ

バッ!

草むらから突然私達の目の前に、大きな犬が飛び出してきました!

野犬?

いえっ! 首輪をしています。
それも、そんなに汚れていないので、飼い犬のよう。
しかし、周りには人の気配はない。

その犬は、私達の前に立ちふさがって動かない。

すぐに、Kenを狙っていることがはっきりわかった。
こちらが、「Kenが危ない」と思った瞬間、その犬は思った通りKenを襲って来た。
リードを持っていたパパは、Kenのリードを引き寄せ犬をかわし、Kenを抱き上げた。
すると、その犬はKenを追いかけた為パパに飛びついた!
その時・・・・

犬の牙が、パパの腕に・・・・刺さった!!!

一緒にいた私は、何をして良いのかわからず、手に持っていたバスタオルで犬の顔を叩き続け犬を追いやろうと必死。

この時、本当は棒か何かで叩きたかったのだけれど、その犬が飼い犬と分かっていたので、いくら正当防衛と言っても私には出来ず、バスタオルで叩くしか出来なかったんです。

バシバシ叩かれた犬は、何とかパパから離れて逃げて行きました。
どこへ逃げていくのか追ったんですが、その犬は常習なのか飼い主の家へは行かず、追って行った私から姿を眩ましたんです。

パパの所へ行くと「Kenに怪我は無かったみたい。」というパパの腕からは血が溢れていたんです。

急いでペンションへ戻り、まだ寝ているオーナーをお越し手当をしようと救急箱をかりたのですが・・・・

救急箱を開けてビックリです。
何の装備もないのです。
傷の手当をするものが揃ってない。
私が、持って行った物で応急処置し近所に病院は無いか聞いたら、「近くには病院がなく八ヶ岳の山を越えた所にある」というんです。
話を聞いている間にも、パパの腕からは血が止めどなく溢れいます。

私は、車を運転できますが台風接近でかなり雨と風邪が強くなって来て、私が東京まで運転して行く自信はない。
どうして良いか悩んだ。

ちょっと話が反れますが、こんな状態のお客さんを目にしていても、ここのオーナーは八ヶ岳の向こうにある病院へ連れて行ってくれるとは言ってくれなかったんです。
傷の対処もしてくれなかった。
そして、言った言葉が「ここら辺は、別荘が多くてその別荘に来た人が飼い犬を夜離しているんですよ。」と一言。

それを知ってて、何故別荘の人達に注意しないのかと腹が立った。
ペンションというお客を扱う仕事ならば、自分のお客が怪我をしない様管理するのが本当なんじゃないか。
まったく、バカなオーナーです。

腹を立てても、パパの腕からの出血は止まらない。

そして、パパは腕から血を流した状態で車を運転して帰ると言い出し、吹き付ける雨の中腕の痛みをこらえて東京迄車を走らせました。
嵐の中を走って来た割には、お昼前には東京に着きマンションの隣にある皮膚科へすぐに行きました。
休日だったので、外科を探しているより休日でも診療していた皮膚科ですぐに対応出来る所が良いと言って、診て頂きました。

本当は、動物に噛まれた時は傷を縫ってはいけないのですが、出血が止まらなかったので傷を縫ったんですが・・・・先生はすごく心配だった様です。
それから、パパは高熱を出しうなされる事になりましたが、傷の方は心配していた化膿することもなく日ごと良くなってくれました。


パパは、自分が酷い目にあって苦しむ事になりましたが、自分が辛い思いをしてもKenに何も無くて良かったと喜んでました。


こういう事を何回か繰り返したことで、Kenは犬が嫌いになったんだと思います。
そして私達家族は、同じ犬を飼っている同士でも、必ずしも同じ考え方を持った人間ではないと思う様になり、飼い主を警戒する様になりました。






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コメント 6

小梅姉

流血は、ご主人様だったんですね。
それにしても、尋常じゃない噛みっぷりですよね(怒)
もしかKenくん噛まれていたら・・・怖すぎます。
うちも、初めてのワンに近づく時は、細心の注意を払います。
小さいワンでも、いきなりガブリって事も考えられますから(^^;
by 小梅姉 (2012-02-28 21:30) 

メグちゃん

読ませてもらっているうちに、ドキドキしてきました。
パパさんがいなかったらKen君大変なことになっていたでしょうね。
もしかしたら命さえも危うかったかもしれません。
パパさんだって本当に災難でしたよ。
八ヶ岳はとてもいいところなのに、残念です。

今の時代に放し飼いするなんて考えられないのですが、今もいるんですよ、そういう人が。
本当に気をつけないと、人事ではありませんね。
by メグちゃん (2012-02-28 23:58) 

Mie

小梅姉さん

はい。
流血騒ぎになったのは、パパだったんです。
今回、あの時の頃を思い出しながら書かせて頂きましたが、書いているうちに再び腹が立って来ました。

そうですね。
小さいわんちゃんだからといって、安心は出来ないです。
むしろ、小さいわんちゃんは億病な分警戒心も大きいですから何をするかわかりませんよ。
舞ちゃんも気を付けてくださいね。(^^)

by Mie (2012-02-29 06:43) 

Mie

メグちゃんさん

この事件に会った時の事を思い出すと、よくサスペンスドラマで、姿が見えない者に付けられ怯えていると、突然目の前に犯人の姿が現れるシーンがありますが、当時の状況は正にそんな感じでした。
パパの怪我も傷としてはひと針縫うだけでしたが、傷の深さがかなりあった様で、噛んだ犬が狂犬病の予防接種をしていたかどうかがわからなかったので、下手したらパパの命も危なかったんだと思います。

もちろん、Kenだったらショック死ということもあったんだと・・・・
本当に恐い事です。

日頃都会に住んでいる人は、自然が豊富でのどかな場所に来ると、犬も自由にしたくなってしまう人が多いらしいんですが、都会でも田舎でもやってはいけない事は同じなんだって事を忘れてしまう様ですね。
でも、自分の犬が自分の知らない所で何をしているか管理出来ていないってことをもっと重大視して欲しいです。
ペンションのオーナーも、ご近所に対して騒いで欲しいですが、逆に自分のお客が近所に迷惑をかける事もあるのか、そういう事に対して、とても消極的な様に感じました。

八ヶ岳、良い所ですよね。
娘は乗馬が好きで、八ヶ岳は乗馬を楽しむ場所があるのでそういう事もあって行ったんですけれど残念です。

宿泊は、犬を連れているのでペンションが気軽でいいかなと思いましたが、管理がしっかりしていない(たまたま行った所だけかもしれませんが)という印象が付いたので、最近はちゃんとした大手が経営しているホテルへ行く様にしています。

旅先は、どこか心が緩みがちです。
メグちゃんも、事故に合わない様気を付けてくださいね。(^^)

by Mie (2012-02-29 07:10) 

わんわん

パパさん災難でしたね。。。
高熱が出ちゃったの?オーナーの応対は最悪ですね(ー"ー;)
よくぞご無事で。。。
パパさんも我慢強い方で感心します。
Ken君、本当に危なかった〜3度も怖い目に遭ったけど、パパさんやMieさんのお陰で命拾いしましたね。。。

今でも軽井沢周辺で犬を置き去りにしていくとんでもない飼い主がいるそうです。だから別荘地帯では野犬化した犬がいるかもしれないので、気をつけないと。。。(汗)

思い出したくないお話だったと思いますが、非常に考えさせられました。私もこれから犬を飼い続ける以上は周囲に気を配り、アニーの安全を考えながら行動したいと思います。
by わんわん (2012-02-29 10:41) 

Mie

わんわんさん

そうなんです。
犬に襲われ酷い目に会いましたが、不思議な事に犬への怒りはないんです。
パパに噛み付いた犬は恐かったですが、その犬に対しての怒りはないです。
だから、犬をパパから引き離す時も棒で叩くとかって出来なかった。
犬にも命があります。
その犬だって、飼い主がちゃんと管理し躾けられてていれば・・・・と思うと叩けなかった。

ペンションのオーナーに対しても腹が立ちましたが、これから朝食の準備があったので仕方ないと思いましたが、その日仕事が落ち着いた頃、自分の送り出したお客様がどうなったか電話くらいしてくるかと思ってましたが・・・・きませんでした。がっかり。
翌年年賀状が来ましたが、事件について一言も書いて無く、頭にきましたが、こんなにお客様を大切にしないペンションを選んだ私達が悪かったのだと諦め、二度と行くのをやめました。

この世の中でダメなのは、人間なんですね。

軽井沢へは良くいくのですが、犬の置き去りが多いんですか?
我が子を(犬)を置き去りなんて・・・・弱いものを守るという優しさや思いやり、そして責任というのはどこへ行ってしまったんでしょう。

本当に悲しいことですね。

ペット社会と言われている裏では、無責任な飼い主も沢山いるわけですから、アニーちゃんも十分気を付けてくださいね。(^^)


by Mie (2012-02-29 15:54) 

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